棒状のものに敵意?

8/8
前へ
/71ページ
次へ
なにかしらの方法で、少女たちの肉体から「生殖」の機能を抜いて、快楽に専念できるための肉体にしようとしているのでしょうか。 「あなたはずいぶん浅いところで生きているのよ。人間のステージを知らないわ。あなたの前世は瓦版を配っている貧しい人間よ。薄汚い感性で嗅ぎまわらないでちょうだいね」 占い師さんは鼻で笑います。 e768ed54-112a-4ed0-848f-ffcdfe5d5c61 Pさんが【月の子】の少女が眠っている小屋から出てきて、 私と占い師さんに、「熟成してきたよ」と言います。 私には、占い師さんとPさんが少女たちに何を仕込み、どんな女性に仕立て上げようとしているのかが見えませんでした。 まっすぐな女の子に戻りつつある14歳の太陽の子は、私と目が合うと視線をそらします。 他の少女たちも、急につれない態度になっています。 これが自然な状態です。 妙な媚が消えて、誘惑しなくてはいけないという感覚がなくなっているようです。 そして、白い肌に出ていたたくさんの湿疹も消え、顔色も良くなっていました。 太陽の子は夜に眠りますし、月の子は夜に起き出します。 私はこのとき、ちょこちょこと10分くらいの睡眠をはさみながら、極力、起きていようとしました。 眠っているあいだに何かが起こっているのかも知れないと思うと、どうにか眠らずにいられないかと考えるようになっていました。 太陽の子14歳にPさんが近づきます。 「うん。だいぶいいな。垢が取れてきて、しばらくしたら治すか」 Pさんは太陽の子の顔を撫でます。
/71ページ

最初のコメントを投稿しよう!

101人が本棚に入れています
本棚に追加