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【月の子が交わっているのは…ケンタウロスなのか？】
太陽の子たちが眠りについたあと、眠りから覚めた月の子はまとめて同じ小屋にいます。
そして、ここで見たものについて、私はメモを残していますがどうしても記憶に自信が持てません。
私が今までに一度も見たことのない光景だったためでしょう。
精神的に衝撃を受けましたし、真夜中という朦朧とした時間のなかで私は果たして正気だったのでしょうか。
メモを残しているということは正気の証拠にはならないものです。
月の子たちは、何かと交わっているのです。
少女の指が食い込む艶のある毛並み。
私は初め、毛深い背中かと思いました。ですが、筋肉のつきかたも、体の動きも人間のそれではありません。
小屋を照らし出すライトの色は、私の語彙力では表現できない色で、葡萄を潰した汁のような色というのでしょうか…ワインではないのです。
もっと、葡萄の渋みというかえぐみを舌で感じるような、色なのです。
とにかく、的確な表現ができません。
そのなかでかろうじて見えていたのは、
・少女たちの白目の濡れた光
・少女たちの唇のあいだからきらりと光る真珠のような歯
・少女たちの唇の横にきらっと光るよだれ
・少女たちの目じりに浮かぶ涙
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