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私はその生き方を羨ましいと感じました。
そして、自分が見えない世界を見ていて、私にかかっていない付加がかかっている人間である占い師さんの人生に嫉妬を覚えました。
「あなたも、見えないコルセットが必要なんでしょう。
あなたは危険が好きなのよ。一生そういう生き方をするわよ。
肉体を男性にしたらあなたはもっと魑魅魍魎たちに出会えるわよ。
というよりも、仲間入りができるわよ」
占い師さんはPさんと話し合いを始めました。
使い道のない少女と認定した月の子一人と太陽の子一人を、”別世界”の”人形”にするという隠語で、話を進めています。
「あの子の魔力はすごいわよ。絶対に運気の気流を乱すことになるから、カスタムをくわえてしまったほうがいいわ。
魔力の去勢よ」
そして、占い師さんはその日の晩に、ある小屋へと案内してくれました。
今まで立ち入ったことのない小屋です。
引き戸を開けると、床には藁が敷かれています。
そしてその上で呻いている声が聞こえます。
はじめ幻聴かなと感じました。
次に動物か何かかと思いました。
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