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夏芽が先にバスルームを出た。
そして、俺もしばらくしてからそこを出る。床に残った妹の小さな足裏のスタンプをたどる。
ベッドの上の夏芽はもう毛布に包まれて、鼻から上だけをそこから覗けていた。
俺も妹と同じ毛布に潜り込む。少しだけ離れて……。
夏芽のほんわかした体温を感じる。
「こうやって、お兄ちゃん……一くんとベッドなんて何年振りかな?」
だよな。大人になった夏芽と……なんて……思いもしなかった。
「それも裸で……ね?」
「バカ……」
夏芽が俺の方に身体を寄せて、身体ごと向く。妹の温もりを感じる。
「夏芽……」
今度は俺が夏芽に唇を重ねる。
「あん……」と夏芽の舌先が俺の唇に割り込む。ハムハムという二人の息が部屋に広がった。ミントの香りが俺の口に広がる。
「あ、焼きいもの匂い……」
「えっ……ウソ……」
夏芽が自分の口に手のひらをかざして、ハアーと自分の息を確かめている。
「引っ掛った。歯磨きの匂いだよ。でもさ……」ともう一度妹に唇を重ねる。
「何……?」と妹のこもった声……。
「オナラ、すんなよ……な?」
「お、オナラ!? 私、オナラなんてしません!」
俺たちは毛布の中に潜り込んでクスクスと笑った。昔、こうやって布団の中を基地にしたっけ……。
「懐かしい……よく懐中電灯持ち込んで、俺、お父さんに叱られてた」
「あれ、持ってきてたの、いつも私だったのに…………」
夏芽の声が鼻声になる。
「俺、兄貴だから夏芽を守らなきゃ……、なーんて……」
俺の声も鼻声になった。
夏芽の手が俺の手を握る。その手が恋人握りになる。
「チューして……」
夏芽が目を閉じる。
妹と唇を重ね、舌を絡める。恋人握りのまま……。その手が夏芽の膨らみの方へ誘導される。
俺の手が一瞬躊躇う。
うん……
妹の首が小さく縦に動く。
俺は柔らかいその膨らみを包み込むと、夏芽の熱い肌が吸い付く。妹の柔らかさを楽しむ。俺の手のひら全体で………。そして、親指と人差し指の腹で、固くなった彼女の先っぽを押し潰すようにクルクルと摘み、それを転がす。
「ああん……」
夏芽の身体がピクリと跳ねた。
毛布を捲る。
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