6章 I am worthy of you

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 ほんと、この人はお金持ちのお坊ちゃんと思えないくらい口が悪い。委員長がキレた瞬間、一瞬で場の空気が変わる。誰も発言権を与えないと言わんばかりの委員長の圧力がすごい。  「お前らなぁ、わかってんのか?自分らがいつリコールされてもおかしくないって状況に。」  生徒会のメンバーがビクッと肩を揺らす。この人たち、今までそうなること一回も想像してなかったのか?流石にお気楽すぎる。  「生徒会のリコール権限は風紀委員にあるってこと忘れたあかんで?もういつでもリコールしできる状態までなってるんやから。」  副会長の合意を得ている今、リコールすることは難しいことではない。生徒内での支持率も下がってきてるし、不満を抱えている生徒が多いからだ。  「リコールってなんの話だ!!生徒会の奴らはみんな頑張ってる!なぁ?!」  転入生が生徒会メンバーに話しかけると、彼らは黙って下を向いた。その様子から察するに、一応自覚はしているようだ。  「こいつらは、同じ学生なのに責任ある仕事を押し付けられて、毎日苦労してたんだよ!!宿泊研修中くらい、ちょっとくらい羽伸ばしたっていいだろ!!」  転入生は、まるで自分が正しいと言わんばかりに、煩わしい声で主張した。周りの奴らも転入生の言葉に賛同するかのように顔を上げこっちを見た。  こいつら、本当になにを言ってるんだろう。自分で生徒会に志願したんでしょ。推薦されたとしても、それを自分で受けたんでしょ?その程度の覚悟もなしにこの学園の組織に所属してたわけ? けいちゃんは、こんな奴らのためにボロボロになりながら毎日仕事をしていたというのに____。  ふざけるな。そんな覚悟なら、生徒会なんて今すぐ辞めてしまえ。僕はもう黙っていることができなかった。
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