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「真奈美って、不潔で貧乏だよね。
ちょっと見ればすぐにわかるよ」
「そんなネクラな性格じゃさ、前の学校でもいじめられていたんだろ」
「何かしゃべれよ。
お前は地蔵か?」
「ちょっとそれ、地蔵がかわいそう。
地蔵だって、真奈美となんか一緒にされたくないよね」
「でもさ、私は真奈美じゃなくて良かったよ。
こんなんじゃ、人生終わってる!」
「言えてる!
本当に夢も希望もないって感じだよね」
私と聡子は真奈美の悪口を言って、ケタケタと笑っていました。
何も言い返してこない、真奈美はいじめのターゲットにピッタリだったのです。
私は家庭内で感じているストレスを発散するために、真奈美を徹底的にいじめてやろうと思っていました。
こんな奴をいじめても、自分に害は及ばない。
あのときの私は本気でそう思っていたのです。
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