バドミントン部見学

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* 放課後になって、コータが、パシンと顔の前で手を合わせた。 「ごめんね。実は俺、新聞部に入ることになっちゃって!  バドはふたりで見学行ってね」 「ちょっ、コータ……!」 「マジごめんねえ~……ねえ~……ねえ~……」 セルフでエコーを響かせながら、コータは、タタッと教室を出て行った。 はじめからこのつもりだったのだろうか。 てか新聞部ってなんだよ。 「どうする? ふたりで行く?」 スミレさんがじっ……と俺を上目遣いで見た。 やめてくれ、その表情。無理。ふたりきりとか無理……。 俺が困り果てていると、ちょうど廊下をテッテケ歩く、チビッコが目に入った。おお。天の助け。 「ルリッ!」 俺は教室を出て、ルリをつかまえた。 「壱じゃん。なんの用?」 「ルリ、お前バドミントン部入りたいとか言ってたよなあ?」 「ふわ? 言ってませんけど?」 「今から、見学行かねえっ? 三人で!」 俺はルリの肩をガシッとつかんだ。
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