MOSS×MOSS!!

バドミントン部見学

俺とルリとスミレさんは、体育館の方隅にちんまりと座っていた。
放課後の体育館は、バスケ、バレー、バドミントンと、群雄割拠している。

バドミントン部なんて、
「へーい」「ほーい」と、ただなんとなく遊んでいればいいのかと思っていたが、どうも違ったらしい。

シュパッ。シュパパッ。シュパパパパパッ。
て目にもとまらぬスピードでシャトルが飛び交っている。

「遊びでやってんじゃねえぞウラアッ」
「こちとら本気なんだぞゴルアアアッ」
という、先輩方の気迫が感じられた。

ルリも、スミレさんも、ビビったらしい。

もう帰りたいね、と目で言っていた。
そうしよう、と俺も目くばせした、その時だった。

突然、すごいスピードで、バレーボールが飛んできた。

あっ、と思ったときには遅かった。
「ルリッ！」
俺は叫んだ。

ルリが、ボールに弾き飛ばされてパタリと倒れた。