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「ま、コータくんが軽いってのもあるよね」
「ひどいなあ、スミレちゃんは。俺はいつだって本気なのにさ」
「本気さが伝わってないんだよ。
どうせ恥ずかしいからって、軽く好き好き言ってるんでしょう。それじゃダメだよ」
スミレさんは、ピッと人差し指を突き立てた。
「女の子には、憧れがあるんだからね!
夜景の見えるロマンチックなレストランで、花束をもらったり……」
「いや、それ、オイラがやったらギャグになるっしょ」
「えーっ。そんなことないよお」
「って笑ってんじゃん、スミレちゃんよう……」
うーん、そうかあ、ロマンチックな場所で告白か……。
ルリもそういうのが好きなのだろうか……。
っていうか、告白って。
するつもりなのか俺は!
す、好きですとか言うのか、俺が! ルリにっ。
「ふぐわっ……無理!」
机に突っ伏して叫ぶと、
「ど、どうしたの突然」
コータとスミレさんが目をまるくして俺を見た。
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