39人が本棚に入れています
本棚に追加
/66ページ
コータが、スジ取りを再開しながら言う。
「俺、壱ちゃんのことは信じてるけど。
ルリちゃんのこと傷つけたら黙ってないかんね」
「は、はい……」
「もう。まじで頼むよ。俺のルリちゃんなんだかんねっ」
「何だそれ……? 姉貴は?」
「そっちも。もちろん」
「えー……」
俺たちは、クスクス笑った。
姉貴がちょうど台所に入ってきて、
「なんの話してんのー? あんたたちは仲いいね」
俺とコータの頭を、順番にポンポンと叩いた。
最初のコメントを投稿しよう!