好きって言いたい

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好きって言いたい

コータのガッツに勇気をもらい、俺もルリに、自分の気持ちを伝えることにした。 俺がルリに、キスしたかったのは、ルリを好きになったからってこと……。 ちょっとくらい、気まずくなったとしても、何だっつーんだ。 つうかこれ以上、気まずくなりようがない気もする。 そうだ。 たとえ一回や二回、振られたとしても……いや、やっぱ振られるのはキツイな。 あんまり考えないようにしよ。 はあー……。 古典の授業中、俺は教科書の影に隠れてため息をついた。 『どうしたの、たいちくん』 スミレさんが、ノートの端っこに、まるまっちい文字で書いて来た。 『ちゃんと授業きいとかないと、また赤点だぞ?』 いや、君もね……。 そういえば、スミレさんは前、「夜景の見えるレストランで花束もらって告白されたい」とか言ってたっけ……。 ふと思い出して、俺はノートに文字をつらねた。 『告白されるなら、やっぱレストランじゃないとだめ?』 スミレさんは、ボブを揺らして小首をかしげた。 いたずらっぽい目で俺を見つめ、サラサラとシャープペンを走らせる。 『本当は、どこでもいいよ! いよいよコータ君にこくはくするの?』 俺は思わず突っ込んだ。 『んなわけねーだろ、この腐女子!』
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