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四面楚歌の信号と、わたし
貴方はふと気になった事はあるだろうか、四面楚歌の赤信号を。
八方ふさがりで誰得な交差点の一区画。
人も車も入ることが許されない広大無辺の自遊空間。
あれはただ無目的に存在するのだろうか。時間にして数十秒。その間に灯される赤信号の電気代、費やされる時間。
塵も積もれば膨大なエネルギーが無駄になる。
人々は気にならないのだろうか、四面楚歌の赤信号を。
使われる電力は無視できない。
そこでわたしは調べてみたのだ。
驚くべき結果が出た。
信号機のある交差点は全国で208226箇所。そのうち、2割程度しかLED化されてない。
わずか30秒とはいえ、真っ赤な信号が同時多発的に今この瞬間も睨み合っているのだ。
これは、もう戦争だ。
交差点の冷戦につぎ込まれる費用は戦費と言ってよい。
それは我々国民が収めた税金からねん出されている。なのに、誰も気にしない。国会で質問されたこともない。野党も追求しようとしない。
緘口令でも敷かれているのだろうか。きっと、そうだ。問題にしてはならぬ同調圧力を感じる。
同時に、稚拙な悪意を悟った。
本当に誰も気づいていないのか。
実は気づいているんじゃないか。
敢えて無視してるんじゃないか。
疑心暗鬼を生ずという事象はトルクメニスタンにある地獄の門のようなもので、いったん火がつけば収拾がつかない。
そこでわたしは行動にでることにしたのだ。
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