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2020.5.27 一杯のコーヒーから「灰色の段階」に想いを馳せる昼休み 〜Gradated gray
今日ね、セブンイレブン行ったんですよ、セブン。昼食後にコーヒーで一息つくのが自分の日課。会社にはインスタントしかないですからね。
何しろ、「俺の体の半分はコーヒーでできている」「だったら俺は2/3だ」などと、同僚と苦味走った大人トークを繰り広げるほどにコーヒーマストな自分。いや全然大人っぽくないですねすみませんでした。
セブンのコーヒー、セブンカフェは登場以来の大ヒット商品ですが、去年だったか、大幅リニューアルしたんですよね。
「飲みやすい」というのをウリにしたけど、アホかと。ダークローストの焦げ臭いコーヒーが好き(つまりスタバ好き)な自分にとっては改悪以外の何物でもなかった。おかげで昼は、元々支持していた強めのコーヒー感が美味い、ローソンに入り浸るようになりました。
…が。これも去年だったか、セブンカフェに新商品が出ました。「高級キリマンジャロブレンド」、通称「青」。ちなみにセブンカフェの普及品は白い紙カップで、この高級品が青い紙カップという、学歴社会にも似た区別がなされています。
そしてこれが、なかなかのもの。ダークロースト好きの自分にとっては、この青こそがセブンのコーヒーになりました。値段も10円高いだけだしね。
今日も青のコーヒーを買ってカップを受け取り、嬉々としてセルフのコーヒーマシンにセット。そして意気揚々と「ホット」「R」のボタンを押し、数秒…
はい、アウトです。コンビニジャンキーの方にはおわかりですよね。
「ホット」「アイス」などのボタンを押すマシンでは、青い「高級キリマンジャロブレンド」は作れないんです。奴らは白のコーヒーしか出せないレガシーなんです。
青は、カップを置くと自動的に種類や量を判定する新型マシンでないと、抽出できないんですよね…
もうね、一生の告白をする相手を間違えたみたいな状況です。なのにミルは忌々しいほど、勢いよくゴリゴリと豆を挽く。違うんだ。それは俺の飲みたい青じゃなく白の豆なんだよ…
どうする。マスク越しの笑顔が可愛い女性店員に助けを請うか…?
否。「このおっさん機械オンチ?こうはなりたくないわね、ふふんw」などと、自キャラの紫音みたいな腹立つ半笑いで見下げられた上に、交換もしてもらえず、惨めさ3倍の未来が見える。
では何食わぬ顔でこの白コーヒーを受け皿に流し、青コーヒーを淹れ直すか…?
否。それはもはや外道どころか人非人だ。
最悪の手段、白のコーヒーが満ちたカップに青をアドオンするか…?
否。実はセブンのRカップにLの量がギリギリ入るのは、数年前の間違いにより実証済み(すみませんほんとすみません)。だが当然、人非人の所業である。つかまるよ、マジで。
豆のグラインドが終わり、いよいよMy青カップに白コーヒーが注がれ始める。もはやポイント・オブ・ノー・リターンは通過した。自分はこの痛恨のビジョンを見守るしかなかった。
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