〈序章〉屋根裏 バタバタ!?

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コンコンコン 薄暗い病室内にノックの音が静かに響き渡る。 「早川さーん、おはようございます。リハビリに伺いました」 俺の名前は、一ノ瀬 風太 28才 東京の民間病院で理学療法士として働いている冴えない青年だ。 「あら、風太先生〜 おはようございます。今日は今からリハビリしてくれんですか〜?」 か細い声で返事をする彼女は早川 さちさん 2ヶ月前自転車で転倒し、右大腿骨頸部骨折の診断、その後人工骨頭置換術の手術を受け、現在リハビリの真っ最中だ。 以前は元気に生活を送れていたが、現在は人の介助が無ければ車椅子に乗ることもできない。 言い方が悪いがほとんど寝たきりの状態だ。
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