〈2章〉チュン太 スマホを持つ

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「おい、一ノ瀬、この営業成績はなんだ!!お前やる気あるのか?やる気がないなら早く辞めてしまえ」 「すいません、部長。明日から頑張りますので」 カリカリカリカリ 「なにが明日からだ、今から頑張れ、寝る間も惜しんで営業してこい」 カリカリカリカリカリカリ 「でも部長、僕もう二日も寝てないんです。このままじゃ死んでしまいます」 カリカリカリカリカリカリカリカリ 「大丈夫だ、人間は二日寝ないぐらいじゃ死なん。これ以上働きたくないと言うなら、この部屋にいるネズミのエサにしてやろーか」 チュン、チュン、チュン 部長がそう声を放つと、俺の周りに数百匹のネズミがかみついてきた。 カリカリカリカリカリカリカリカリ 「うわ、辞めてくれ、ネズミのエサに何かなりたくない。うわぁー」
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