ショウ

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 こんなに近くに居るのに、ショウは遠い。  こんなに優しくしてくれるのに、ショウは遠い。  ショウにとって、私は何なの?  ショウの周りには、いつも華やかでキレイな女の人が集まってくる。  それは今に始まったことじゃない。  それを今日まで責めたことは1度もない。  だってショウに好きだと言われたことは、今まで1度もないんだから。  この3年で、1度もない…  そもそも、私達は好きだから付き合い始めたわけじゃない。  だから、いつも思う。  ショウにとって、私は何なのって…  でも、私は実際、最初はショウを利用していたんだ。  だから余計に、ショウの言葉が胸に突き刺さっていた。  利用価値がなくなったら捨てればいい…  前の彼氏から逃げるため、盾になってくれたショウの好意に甘えたのが始まりだった。  あの日、ショウは何故私に声を掛けたのだろう?  ショウにとって私は、どんな存在なんだろう?  聞きたいのに聞けないまま、月日だけは流れた。  私はショウの優しさに、あの日からずーっと甘えて続けている。  でも、ショウの優しさは変わらない。  そして、その優しさは、私だけに向けられているわけじゃない。 「なんつー顔してんだよ?」  車を停めて、ショウは私を見ていた。 「そんな顔をさせたかったわけじゃないんだ。ただ、お前がキレイになったから心配が尽きない…」  そう言って、ショウの顔が近付いた。  私は目を閉じた。  最初はいつものように優しいキス、そしてそれはだんだんと激しくなった。
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