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見えないドリル艦の威力は、しょぼすけ太郎のしょぼさを今まで以上に村人に見せつけるだけのことだった。
嗚呼、哀れしょぼすけ太郎。偉業を成し遂げたはずの今日もまた、しょぼすけ太郎はしょぼすけの名を欲しいままに一日を終えるのであった。そして、明日からもずっと、しょぼすけ太郎はしょぼすけのまま、村人にしょぼすけ太郎と呼ばれ続ける日々を送るのであろう。
「やっぱりお前はしょぼすけだなあ」
土まみれのドリル艦に月明かりが虚しい。
村人の笑い声だけが、しょぼすけ太郎の耳の奥で響き続けた。
【しょぼん。】
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