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「そっかぁ、そんなことがあったのか・・・」
「家も特定されているみたい。でも、誰がこんなことするのか見当がつかなくて」
「ストーカーってのは一方的に好意を持つものなんだよ?ナツが知らない所で、もしかしたら密かにナツに思いを寄せているやつが居るってこともあり得るんだよ」
「私、怖い・・・」
「ねえ、ナツ。何か心当たりない?例えばSNSやってて何か写真をアップしちゃったとか」
「あるかも・・・食べたご飯とか、買ったアクセサリーとかの写真載せてる」
「あのね、自分の顔や所在を晒さなくても、その画像のご飯がどこの店の料理だとか、買ったアクセサリーがどの店に売ってるとか知ってたら、意外と特定できるものなんだよ?」
「嘘・・・」
「嘘じゃないさ。ナツだって自分が食べた料理と同じ写真が上がってたら、あ、これひょっとしてあのお店の?とか気付いちゃうだろ?だから安易にSNSとかしないほうがいいよ?」
「うん、わかった。アカウント、全部消す」
「そうだね」
「家に帰るの、怖いよ。きっとそいつ私を見張ってる・・・」
「じゃあ、しばらく俺の家に来なよ。彼氏が居るってわかったら、そいつも諦めるんじゃない?」
「いいの?」
「もちろんだよ。だってナツは俺の大切な彼女だよ?守って当然」
こうしてナツは、マキオと同棲することになった。
マキオと同棲するようになって、あのストーカー行為からは解放されたが、相変わらずマキオの束縛はきつかった。仕事の時間が少しでも押すと、どこに行ってた?としつこく聞かれた。
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