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今年の桜は入学シーズンを待たずに散ってしまった。 新学期のスタートという事で校舎の前には新しいクラス名簿が貼り出されている。 その前では嬉しそうにはしゃぐ人や、悲しげに落ち込んでいる人がいる。   人混みを避けながら少しずつ前に進み、ようやく名簿が見える位置まで移動し、自分の名前を見つけた。 クラスを確認し、教室へ入り、名簿の順番に合わせて用意された席に着いた。   しばらくしてこのクラスの担任である教師が入ってきて、簡単な自己紹介が行われた。 真面目に挨拶をする人、笑いを取る人、この瞬間からクラスメートのキャラ付けがされていくのだ。 私は地味な存在。 クラスの誰も気が付かないような存在。それが私。   体育館に移動し、始業式が行われ、その日は終了となる。 午前中で終わり、教室では新しいクラスメート同士でこれからどこへ行こうかという話で盛り上がっている。 この時にはグループが出来上がり、グループに入れないと孤立する事になる。 しかし、私には関係の無い事。教室を出て家路に着いた。
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