第9戦:覚悟と信念

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 ガウルは首のないリルの死体を貪りながら海を眺めていた。  正確には海に浮かぶ一つの物体―――カルメールの死体を。 「……クソが!」  その言葉が誰に向けた言葉なのかガウル自身分かっていなかった。  決着がつかないまま死んでしまった鬼人(オーガ)に対してなのか,それとも手元にある平和主義者に対してか,はたまた自分に対してか―――  答えの見つからぬまま,死体を喰らっていると何処からか爆発音が聞こえた。  それはどこかで戦闘が起きている合図。  ガウルはリルの死体を海に投げ捨てると走り出した。  その表情は歓喜に満ち溢れていた。だがその背中はまるで死に場所を求める獣のようであった。
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