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終戦 : 暇を持て余した神々の遊び
「改めて,おめでとう」
乾いた拍手が静寂に包まれた部屋に響き渡る。
「どうしたんだ。せっかく優勝できたのに浮かない表情じゃあないか」
「優……勝?」
「そうだ。お前は優勝したんだよ。他の駒を出し抜いてな」
そう言いながらその優勝者を選んだ神は馴れ馴れしく肩に手を乗せた。
「……けるな」
「あ?」
「ふざけるな!」
怒号が響く。しかし神は臆することはなかった。
臆するどころか更に距離を積めた。
「ふざけてなんかねぇよ。お前らは駒だ。駒を自由に扱って何が悪い。ふざけてんのはお前の方だぜ?優勝させてやったってのに感謝の言葉の一つもない。おかしいと思わないか?」
「それに」と神は言葉を続けた。
「この結末を選んだのはお前だ。お前があの二人を殺したんだよ。わかってんだろ?ユージさんよぉ~」
ユージは神の言葉に直ぐ様反論することが出来なかった。
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