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「ま、要はね、二人共男友達は作っておくといいよ。異性だけど恋人じゃないって距離感、クセになるよ」
「あーと、それは遠慮させてくれないかしら? あんまり男臭くなりたくないのよ」
男臭い。ニルヴ含め、男とは臭いのか。では女とは何なのだ?芳しいのか?ニルヴの思想に新たな視点が生まれた。
「あー、わかるー。そこら辺はなんか住み分けあるんだよねー。でも、ニルヴってもう実質女子じゃない?」
「僕はそれを言われて大変遺憾だけどね」
そういうのはあまりニルヴは好きではないのだ。迎え入れてやる、的な態度とでも言おうか。そういうのではないのだ、彼に必要なのは。
「だからさー、ニルヴほど分け隔てがなさ過ぎる人も珍しいもんなんだよ。普通皆分かりやすい住み分けしてるの。ま、自分で作った住み分けにすら、あたしはどうも入れないみたいだけど」
「離れられるよりはいいだろ?その点僕よりかマシなんだ」
何か親近感を感じたらしく、ニルヴとアイリアは笑い合う。実際は真逆なのだが。ただ、どうもエンゼルは気にしているようだった。
「ニルヴって、そんなに人が寄り付かない人かしら?」
「え?ああ、まあ。地元の友達、実を言うと結構少ないよ。ちょっとした嫌われ者さ」
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