Fier: Später reden

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「我が国において、言論の自由は認めているのではないのですか?」 「原則はね。ただ、身近なことではないのであなたのようなごく一般的な市民の出身だと忘れがちなのですよ……というやつを」  国家特定機密。それに当たる内容というものに、正直なところ触れるとアイリアは全く思ったことがなかった。一般市民など、そういうものである。  しかしながら、ここは特殊性の多い学校である。何かしらアイリアの想像に及ばないことがあったところで、不思議なことは何一つない。アイリアにとって、。 「わかり、ました。受け入れます。話せる限りを話していただければ、それで結構です」 「はい。まず、黒いものは一般に何と呼ばれるものか、です。あれはというものです。簡単に言えば、物質的な暗黒、精神的な暗黒、あらゆる暗黒に通じる力です。特別な才能が無い限り使えません。実を言うと、私も使えますが……私以外に、扱う者は確認できていません」  校長は左手に闇の力を集め、球体を作る。すると、周囲のものが引き寄せられるように動き始めた。その球体が重力を持っている、という感じで。 「闇の力は、例えばダークマター(Dunkle Materie)という形になって具現化したりとか、そういった使い方かできます。ダークマターは宇宙を覆う質量、すなわち星の力……重力に大きく関わるものです」
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