高校時代について

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 Mは顔だけ見ればクラスで1、2を争うべっぴんさんだった。だから私も初めて彼女を見たときは綺麗な子だと思ったのだが、口を開けばその評価は地に堕ちる。残念系な女子だった。  彼女は部活中、私に好きな人がいるか聞いてきた。「いない」と言うのだが、何度も同じことを聞き、ついにはLINEでまで聞いてくるようになった。  なぜそんなに私の好きな人が気になるのか、1度聞いてみた。すると「偵察」だと言う。なんのための偵察なのか意味不明だった。    ある日、同じクラスの女子数人から一斉に同じ内容のLINEが届いた。 「好きな人いる?」  私は誰の差し金なのか分からないほど馬鹿ではない。一瞬で誰の仕業なのか察して、MにLINEを送った。
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