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「おはようございます、
おっさん(和尚)。近道ですか?」
亮二の父・亮輔の声に
即隆は振り向いた。
「その先の茂松の月命日や。
同じ身内やからな、ここを
通ると、時間短縮や」
「さっき…何か…
荷札で気になることでも?」
亮輔は即隆の行動を見ていたのだ。
「いや…新聞やらで
見たことある会社の名前や、と。
大したもんやな、そんな会社と
取引やとは。亮二の才覚や」
「ありがとうございます。
あの…本堂で…本堂の仏の箱…」
「本堂がどないかしたか?
ああ、ボロボロやろ、ハハハ。
檀家で守ったってや」
そのまま鼻歌で去る即隆に
足留めする言葉も
見つからぬまま…亮輔は見送った。
そして、
「【芝山建設】…」
荷札を…見つめた………。
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