山、半ば…

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然らば、男はどうなのか… というと……。 安定した暮らしの中で 春紀には結婚前に淡々ときた 社会的日常が戻り、 その上、学生を始めるという 二足の草鞋で二月(ふたつき)が 過ぎていた。 多忙から少々仕事で ヘマをやらかしたときなど 家庭で志保や樹の笑顔に 慰めらるときも…或いは 深夜に志保に溺れることも…。 ただ、沈んだ気持ちを  (家庭に持ち帰れないなあ) そんな夜もある。 以前通り…正達と酒を呑んで くだをまいて…… そんな治め方をする夜もある。 この夜も…
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