慕   情

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「佐渡さんのローストビーフ…  昔のままだね…随分むかし…  君もまだ少年で…私は学生だった。 6d66a46b-569d-4cba-8ee2-4d420ca0731a    親父が佐渡さんの店前で  見つけた君を、機密事項の  メッセンジャーボーイに選んで  ……佐渡さんの店でよく会った。  『アイツはいつか日本を   背負って立つ人間だ』  いつもそう言ってたよ。  『お前みたいに“絹の蒲団”   でしか寝たことのない人間は   どんなに剣を鍛練したところで   限界があるものだ』  ・・・・・言われた通りだよ」 「先生…長らく人生をやってみて  “絹の蒲団で寝る人”の  悪夢に苦しむも知りました。  上下左右も関係なしに  この戦さは皆の艱難辛苦でしか  なかったのです……」 6a9ca78e-9521-475a-ac9c-aa0762efbab9
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