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日曜日になった。
春紀の考えが纏まらないままに
二日が経過した。
「せっかくの日曜なのに
ごめんなさい。夕方には
戻りますから」
そう言って昼飯まで用意して
志保が出掛けて行ったのは代々木上原。
例のホテルは大盛況で
今日は某大臣の子息の
結婚披露宴が催されるため、
志保達社宅、女子寮の数名が
駆り出されていた。
こう言うときのために
敷地には子供達を預ける
場所まで蓉子は設営、
長年女子寮で子供の教育に
携わっていた美子をはじめ、
数名が子供の面倒をみてくれていた。
『そこで遊んでくる』と言った
樹の様子を見るために
春紀が顔を出すと…
「久しぶり」
手をあげる男が一人、
同じシベリア還りの加藤。
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