112人が本棚に入れています
本棚に追加
「ただいま」
七時になったところで
樹が帰宅。
「おかえりなさーい」
飛びつく妹の頭を撫でてから
鞄を置いた。
「今日は遅いじゃないか」
「うん…進路のことで」
「あら?何か不都合?」
夕飯の仕度中だった志保は、
その言葉が聞こえると
心配そうに居間へきた。
「ん…大学なんだけど…」
「え?東大?ダメなの?」
「おいおい、まずは
話を聞こうじゃないか」
「ええ…」
春紀に言われた志保が
席につくと
「京都では…いけないかな?」
「京都?!」
春紀夫婦はつい声を揃えた。
最初のコメントを投稿しよう!