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(私も早く決めなきゃ)
たま子もそれは承知…。
でも、
「大学が終わったら
エエ(良い)婿養子を
選ばにゃならん!」
晩酌の度に言う亮二に
下宿の必要な大学をせがみ、
しかも、家業とまるで関係ない
職を目指すことは
言い出しかねていた。
それに…
(私が早くオムコさんを
貰ったら、お父さんは
楽を出来る…)
教員を辞めて林業に就いた
亮二の経緯を知っている、たま子。
疲れた日には独り
大好きなピアノに向き合う
亮二の背中を見てきた、たま子。
(私だけが勝手なこと…)
深い悩みであった。
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