吹   雪

2/8
前へ
/315ページ
次へ
  それはたま子も同様で 「お父さん、身体の具合でも  悪いのやろか…」 顔が曇った。 「暮れだからお仕事が  忙しいのよ、大丈夫」 なんとか誤魔化し… いや、誤魔化し切れないのが、 たま子という娘。 常日頃から自分よりも 家族を気にかける我が子の、 肩をかず子は抱いた。 「今夜にでも聞いてみるわ。  何かお仕事での悩みかも。  たま子は気にせずに  勉強を頑張りなさい」 自分を納得させるように 頷くたま子を見送った。 9ee523e7-84f8-42a7-ad78-77f02f9cf5e6
/315ページ

最初のコメントを投稿しよう!

112人が本棚に入れています
本棚に追加