吹   雪

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朝の業務を終えて 社長室へ戻った亮二は、 引き出しからまた あの雑誌を、葛城春紀 が 小さく写った頁を拡げた。 (人違いではない…) しかも春紀の勤め先は、 自分の所とも取引がある…。 その取引先の建物前で 亮二は、春紀が出社 してゆく姿も見に行った。 大都会・東京の しかも一等地、 423b0f9d-fbc4-4a61-932f-0aee662362d8 瀟洒な建物から 上等な身なりでいった男の、 背恰好、横顔、歩き方… 片時も忘れたことない 実兄そのものだった。 確信はあるが、何故 兄・亮一が 葛城春紀 …であるのか…が謎、 (あとは、調査を依頼した  興信所からの結果を…)
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