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即隆の住まう寺へと
一目散に駆けるかず子と
車で行き違ったのは亮二。
(血相変えて、どうしんだ…?)
角を曲がったかず子を、
そこではバックミラーで
見送った。けれど
会社の自室へ戻ると
床には
雑誌 興信所の封筒。
「かず子っ…」
再び車に飛び乗ると
さっきの道へ…
かず子が曲がったのは
寺へと続く一本道へ。
車を停めるのすら、
もどかしく
恐ろしい罪の階段を
亮二は駆け登った。
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