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七野 大信が醜く膨れ上がった腹をゆすらせ千鳥足で歩いている。
すると、ふいに後ろから呼び止められた。
振り向くと、いかにも招き猫のような風貌をした男が立っている。
見ようによっては可愛らしい顔ではあったが、どこか胡散臭く得体の知れない雰囲気が漂っていた。
見覚えのない小男である。
いったいいつからいたのだろう?
「おめでとうございます!
貴方ほどの適任はいらっしゃいません。
是非わが社の顧問におなりください。」
スーツを身にまとった招き猫はニッコリ、しかし怪しく微笑んだ。
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