選ばれし者

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 通されたのは絨毯張りの床にソファーだけが並べられた部屋。  何も障害物もなく、安全に操作できそうだ。 「ここなら大声で指示も出せます。  どうぞ、お好きなタイミングで初めてください。  何度か試してみて頂いて結構でございます。」 「こんなもの、一発で終わる。  すぐに始めてくれ。」  それではと、猫田が電源を入れ、ヘッドセットの装着を手伝った。  七野は初めてのVRに目を見張った。  美しいグラフィックに、まるで本当にゲームの世界へ迷い込んだようだ。  草原の景色の奥に何匹?何頭?モンスターは何て数えるのだ?  それらが数多く見え隠れしている。
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