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「でも今なら...今なら脇役の大切さ、薬味の大事さ、わかる気がします...まだ脇役にすらなれない俺だけど...いつか俺がどんな小さな役だとしても、舞台に出演することができたら、流しそうめんでもしましょう」
いつになるかわからない食事の誘いを気づけば口にしていた。今の自分の実力では、その時まで老婆が生きているかすらもわからないのに。
しかし老婆はまるで自分の寿命か、僕の成功か、もしくはその両方を知っているかのように、にやりと笑った。
「もちろんだとも、その時はお前さん、薬味は狂ったようにね」
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