【後日談 2】春風が吹くとき

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「最近、公務がぎっしりとあったからお前も辛かっただろう」 言われてハッとした。そうなのだ。お互い公務が忙しくて、寝る時間さえも削っていた。  「今日と明日ぐらいは、ゆっくりしよう」 「あ……。はい……」  レギンに包まれて、体の力が抜けて行く。どうやら忙しくて、体も硬くなっていたようだ。  その夜はレギンに抱きしめられて眠った。  「お姉――さま!」  エスパルト国に着いて、花嫁の姉という格好を支度してもらってレイーラのところへ会いに行った。  レイーラはこれから花嫁になる、幸せなオーラをまとい微笑んでいた。 「来てくださって、ありがとう! ライラ姉さま!」  私に抱きついて来た。よく顔を見るともう泣いていた。  「レイーラ。その……。ガイル殿下の事は好きか?」  もしかしてガイル殿下の事は好きでもなくて……。嫌で泣いているのかもと思い、小声で聞いてみた。  「いやですわ……お姉さま! 私はガイル殿下を、心からお慕いしておりますわ」  クス……と笑い、レイーラの涙が引っ込んだ。  「そうか。良かった……。綺麗な顔が崩れてしまう。拭いてあげよう」
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