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【後日談 2】春風が吹くとき
「ライラ、手紙が来てたぞ」
私はレオパレル国 王の后、ライラ。レオパレルの女性達に剣を教えていた。
彼女達は熱心に上手くなろうと練習をしているので教えるのも、つい熱が入ってしまった。
「この辺で今日は終了する! 汗をきちんと、拭くなり流すなりして体を冷やさないように。ケガをするぞ」
「「「「はい! ありがとう御座いました!」」」」
皆、まとまっていて良い感じだ。
「ライラ様、ありがとう御座いました。お疲れ様です!」
私はゼノアからタオルを手渡しされた。
汗を拭いて、この国の王 レギン・オル・レオパレルの元に歩いて行った。
「王、自ら手紙を届けてくださり光栄です」
にっこりと微笑んで言った。
「茶化すな、ライラ。たまたまお前に用があって、ついでに持ってきてやっただけだ」
ほら、と私に手紙を渡してくれた。
「ん? エスパルト国から手紙……。親書だ」
ピッと持っていたナイフで封を切り、中の手紙を見た。
上質な紙をひらくと、ほんのりいい香りがした。
「ライラお姉さまへ……。レイーラからだわ」
私の妹のレイーラ王女。可愛い妹姫。
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