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「行くわ」
「俺も付き合おう」
自分一人だけで相手をしようと思ったけれど……。
「体を動かしたい」
レギンが来るとなると、相手が可愛そうになってくる。
もう見張り台に来る前に、戦闘準備は整っていた。
「どこの誰だか知らないけれど、生け捕りにする。抵抗したら痛い目に遭わせてもかまわない。私達は明日の結婚式に備えて、ケガなどしないように!」
「「「「「「はいっ!」」」」」」
エスパルト国とレオパレル国の騎士が半分ずつ、護衛についた。
暗闇を進む怪しい一行を、前と後ろで囲んだ。
「なっ……!? いつの間に! 極秘だったのに!」
隊列を先導していた隊長らしき人物を捉えて、縄で縛りあげた。見覚えのある人物だった。
「お久しぶりね。元・カズン副将軍の右腕だった、ゲール騎士。今はゲール伯爵様というのかしら?」
「俺の事を知っている!? 誰だ、きさま!」
意外だったのか、ゲール伯爵は驚いていた。
私は深く被っていたマントのフードを外した。
「あ、貴女様は! ライラ殿下!?」
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