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義母様の飲み薬……ですよね? さすがだわ。
「俺達の分も、もらってきた」
「えっ?」
私達の分?
「お姉さま――!」
レイーラに呼ばれて振り向いた。
「わっ!」
良い香りのする花束。ブーケが飛んできた。レイーラはウインクして通り過ぎていった。
「ライラはもう俺と伴侶だぞ?」
レギンがイラついた顔で言った。あ、……そうか。
「花嫁さんのブーケを受け取ると、次の花嫁になるって他の国ではそうなのだけど……エスパルト国では、違う意味なの」
ふふっと、私は微笑んだ。
「違うのか? エスパルト国では……」
私はレギンに少し、しゃがんでと言った。レギンは言ったとおりに腰を下ろして、私の届く高さになった。
耳元で私は囁いた。
「『その人は赤ちゃんが出来ました』という、花嫁さんからのお知らせのブーケの意味……なの」
私はその時のレギンの驚いた顔は、一生忘れない。
END
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