■目が覚めたらほんとの世界の中だった■

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■目が覚めたらほんとの世界の中だった■

「やっと、来てくれたんだね、僕のお姫様」 「あなたは……ルース?」 「そうだよ、美加。美加なんでしょ?」  キラキラした赤い瞳の美少年があたしを見て言う。  ずっとあたしがはまっていた乙女ゲームの、悪役キャラ……のはず。  そのゲームをやってる間に、落雷があたしの上に落ちた。その結果。今、あたしはなぜかルースを目の前にしている。 「この体の持ち主の名前もミカだけど……クッソ性格悪い女の子でね、僕の婚約者なんだけど……知ってるよね。ずっとゲームを使って君に呼び掛けていたから」 「え、どう言う事?」 「君は本来あるべき世界に異世界から転生して戻ってきた。んだけど、記憶がなかなか戻らなくて悪役令嬢やってたんだよね。覚えてる?」 「ミカって……あの、悪役令嬢のミカなの?」 「そうだよ」 「嘘でしょ、あたし悪役令嬢に転生したの……でも、なんか体が小さい」 「そうだね。伝えていたゲームでの世界はこのままだとこの世界はこうなるよって見本だったから」 「はあ」 (頭が痛い)
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