■正ヒロインは×××の子!?■

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「きゃああ!?」  黒い歪みはあたしを飲み込もうとして、消えた。  それを消したのは……。 「ルース!?」 「今のは、悪魔のミカの力のまやかしだ……」 「え?」 「正ヒロインのイベントを使って、君を消そうとしたんだ」 「へ……こわっ」  なにそれ。 「生きていたんだ、あいつ……なんで。この世界から消えたと思ったのに」 「……ビックリした、怖かったよぉ、ルース」 「本当はセナナと会うはずだったんだけど……ひどい目にあったね。大丈夫だよ、ボクがいるからね? ミカ」 「うん……」 (でも、正ヒロインイベントはどうなったのかな……? 合わないままでいいの?)  そう、あたしが首を傾げた時。  庭のほうでガサゴソ聞こえて、そこに視線を動かすと。 「……嘘、なんでここに?」 「あの、すみません、ここはどこなの?」  ……そこには、迷子の正ヒロインセナナが、涙目で立っていたのだった。
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