第1章3節 初日からやらかしました。

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 夕方、説教が終わりめでたく解放された俺は誰もいなくなった昇降口で靴を履き替え、下校する。  初日から色々あってすごく疲れたが、空には明日も頑張ろう。そう思えるようなきれいな夕焼けが広がっていた。  さぁ、今日は早く帰ってゆっくり寝て、明日も頑張ろう。そう思い気持ちを切り替えて下校しようとしたその時。正門に寄りかかる見覚えがあってしまうクソ野郎の姿が目に入ってしまった。 「お、説教終わったのか。お疲れ様」  ……なんでこいつがいるんだろうか。こいつは俺が説教始まる前に開放されてたはず。こんなのと一緒に帰るとか嫌でしかないんだが。まぁ適当に返そう。早く帰りたいし。 「ああ、お疲れ。じゃ、俺帰るから」  こいつと話してもろくなことはないだろう。早く帰りたい俺は適当に返事をして帰ることにした。 「1つ聞いてもいいか?」  俺は帰ると言ったのに奴は普通に本題に入って来た。人の話聞いてんのかこいつ?  というか質問とかどうせろくなものじゃないだろうし適当に返しておけばいいだろう。早く帰りたいし。 「またいつかにしてくれ」 「まぁ駅まで歩きながらでいいからさ」  ところがこいつは普通に一緒に帰る前提で話してきやがった。こいつ、思ってたよりもめんどくさい? 俺早く帰りたいんだけど。 「旭川、チャリ通学なのか?」 「いや駅から電車」 「ならいいじゃん。さ、早く行こうぜ」  ……強引だなぁこいつ。まぁこれ以上ここで抵抗したところで無意味だろう。とりあえず今はこいつの言う通りにすることにした。はぁ。早く帰りたい。
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