第1章5節 2日目はしっかりします。

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 目を覚ますと、視界に太陽の光が入ってきた。昨日カーテンを閉めず夜空をぼんやりと眺めている間に寝落ちしたせいで太陽光が直で来るのでものすごくまぶしい。  ……あー朝か。朝が来てしまったのか。太陽まぶしいからさっさと沈めよ。  そんなことを考えたって朝は来てしまったので着替えなどを済ませ1階に降りる。 「おはよう」 「邪魔」 「あっはい」  俺が高校に入って起きる時間が早くなったせいで朝も妹にこんなことを言われなきゃいけないのか。  朝食を食べながらテレビを見ていると、画面の左端に「夏島線 大幅な遅れ」と表示されていた。  おいおいまじかよ。遅れてるならゆっくりご飯を食べてないで早く家を出ないと遅刻するじゃん。  適当に準備を済ませてから予定より早い時間に家を出て、駅にバスで向かうと夏島方面の電車に大幅な遅延はなくほぼ平常通りの運転だった。しかし反対側の電車が遅れているせいで駅の構内は酷く混雑していた。  ……なんだ全然遅れてないじゃんよかったー。乗る予定の電車までまだ時間あるなー。  ホームでぼけーっとしていると各駅停車の電車が入ってきた。普段は快速電車か急行電車しか使わない俺としては各駅停車でゆっくり行くなんてめんどくさすぎることだったが、家から急いだせいで疲れていたので座れる各駅停車で夏島に向かうことにした。  各駅停車に乗ってから数分後。 「まもなく金沢台、金沢台です」  車内のアナウンスでその駅名(金沢台)の案内があった時に思い出してしまった。  ……そういえば昨日あのクソ野郎が金沢台7:50集合とか押し付けてきたんだっけ。車内の液晶画面を見ると右上に現在時刻が表示されておりそこには7:45と表示されていた。  昨日の紙切れは見なかったことにしてこのまま学校に向かう選択肢もあるが、見てしまった以上無視して学校に向かうのは罪悪感がある。 「金沢台に到着です。各駅停車ドアを閉めます」  そうアナウンスがあった後ドアが閉まり走り去っていく各駅停車の電車を眺める。  ……なんで俺は降りてしまったのだろうか。
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