第1章10節 初めての生徒会

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 ものすごい抵抗する奴を楢原さんが一言で抵抗をやめさせ、一緒に生徒会室に行くとそこには昨日いた先輩がすでに中にいた。 「楢原さんこんにちは!それと後ろの子たちは昨日の子たちね!来てくれたの!ありがとう!」 「昨日はいろいろとすいませんでした」  すごい明るい人だなー。なんて思ってたせいでなぜか昨日の奴のことを謝ってしまった。俺なんも悪くないのに。 「昨日の事はもう忘れていいよ。全然大丈夫だからね!」  すごい明るいのに優しいとかこの先輩良い人過ぎかよ。 「あっ、私守口遥。生徒会副会長をさせてもらってます。名前を教えてもらってもいいかな?」 「あっ、俺」  とりあえず昨日のように自己紹介しようとしたが横の奴が急に姿勢を良くして大きな声で遮ってきた。 「1年B組綾瀬健です。よろしくお願いします!」  ……さっきまであんなに抵抗してたのになんで急にやる気があるようなオーラ出してんのこいつ? 「それでこいつは俺の親友の旭川です」  こいつさらっと俺の紹介しやがったな……。とりあえず親友の部分は否定しなければ。 「1年B組の旭川健です。こいつの親友ではありません」 「えっ違うの!?」 「ちげぇよお前の親友になるとかありえないから」  こんな奴の親友とかなったら数日で疲れ果てそう。こんな奴の親友になるとか勘弁して欲しいな。 「綾瀬くんと旭川くんって楢原さんに聞いてた通り仲が良いんだね」 「いやこれは仲が良いとは言わない気がします」 「でも私達から見ると凄く仲が良いように見えるよ?」  先輩と楢原さんはねーと目を合わせて話している。  もしかして俺と奴のこういう関係って仲が良いっていうのか?中学の頃は友達すらいなかったから分かんないけど2人に言われると自分の定義が違うんじゃないかと思ってしまった。
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