第1章11節 生徒会

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「たけちゃん、生徒会に入ってくれないかな?」  そう言われた数十分後、俺はバスの中で生徒会について考えていた。  結論はすぐに出さなくていいと言われたものの入部届は基本的に来週の前半には提出らしいのでそんなに長い時間考えられなさそうだ。  ……明日もう一度生徒会に行ってみて土日の間に考えて決める必要がありそうだな。  生徒会。今日話を聞いたところによると生徒会は正式には生徒会執行部といい、会長と副会長のみ選挙で選ばれその他は自由らしい。  主な仕事は説明会や体育祭、文化祭などの運営。普段は暇だと言われたが行事が近くなると忙しくなるそうだ。  普段暇なのはサボり放題でありがたいが行事前に忙しくなるのは正直面倒くさい。  生徒会に入らない事にしたとしてもだったらどの部活に入るんだってなりそんな事を考えながら家に帰宅し部屋に入ると机の上に1冊のノートが置かれている事に気がついた。  ノートの表紙には何も書いていなかったがひと目見てそのノートが何なのかを思い出した。  高校生活計画ノート。  5日前までよく読んだりしていたはずなのにもう存在を忘れていた。  このノートに何を書いたのかをすっかり忘れていた俺はとりあえず荷物を横に置き、制服を適当なところに投げてから椅子に座りゆっくりと読む事にした。  高校生活計画  なんとかなるだろうからがんばる。  ……なんだこれは。あれ、俺こんな数秒で思いつきそうな事をずっと考え続けて読み返し続けてたんだっけ?  おかしいなと思いつつ適当な引き出しにノートを入れてからベッドで横になり、再び生徒会のことを考えているうちに俺は眠りについていた。
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