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30日チャレンジ(抜粋)
day5【ここで一句】
朝露に
湿る草木が
照り返す
まもなくの陽を
霧中におもう
(短歌にしちゃった泣)
day9【140字で恋に落とす】
お昼どき。手に持ったパンを半分に割り、暇そうな隣人に「食べる?」と冗談半分に聞く。ろくに話したことのない凛とした大人しめの人。「いいの」予想外の返答に戸惑っていると、ぱくっと直接パンをかじってきた。「おいしい」口元のくずを払って微笑む不可思議な行動に、とくんと胸が高鳴った。
day10【140字でホラー】
全部知ったら魂を取られてしまう歌がある。この地域では有名な話だ。都市伝説だというが、年寄りはたいそう信じ込んでいる。幼い頃に半分だけ、自分も父に教わった。「それなら私も知ってるよ」同窓会で誰かがいった。~♪その歌を聴いて、あれ、と思った。自分の知っている歌とは違かったのだ。
day20【ここで一首】
ケンケンと
水田に響く
求愛の
姿見ずとも
想い合うには
水田でキジが鳴いている。たとえ見えなくても二羽は愛し合っているのだなあ。(意訳:キジは鳴き声を持っているけれど、私たちが会えないまま想い合うにはどうしたら良いのだろうか)
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