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「どうした?」と彼に聞かれてハッとする。ベランダに出たら知らないサンダルがあったのだ。「これ知ってる?」「知らん」即答だった。「返そう」彼は指笛を吹いた。ピロロと鳴きながら空鳥が飛んで来る。好物のザラメを与え「よろしく」とサンダルを頼むと空鳥は器用に咥えて再び天高く去っていった。 「ナクシモノ係、空鳥科」 20200815*129 夕涼み/灯籠/知らないサンダル
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