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勇者『魔王』
「…………わし?」
「お前も魔族、つまりモンスターだろう。最強のな」
キョトンとする魔王に勇者はズイッと顔を近づけ、優しく顎を持ち上げた。
「お前が欲しい。俺のハーレムに、お前は必要だ」
魔王は頬を赤らめ、初めて女性らしい表情を見せた。
「……だ、だったら一番始めに指名せんかッ! この女たらしのエロ勇者がッ!」
「好物は一番最後まで取っておく方なんでな」
ニヤリとニヒルな笑みを浮かべると、勇者は魔王をお姫様抱っこし歩きだした。
「ま、待て、さすがにそれは、恥ずかしいぞ……」
「足を負傷しているのだろう。俺のものになったからには俺に従え」
「…………はい」
こうして世界は平和になりました。
Fin
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