モンスタードラフト会談

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 その後も勇者と魔王によるモンスタードラフトは続いた。  五巡目。 魔王『クラーケン』 ※大型のイカ型モンスター。通り掛かる船に取り付きものの数分で沈めてしまう海の支配者。 勇者『セイレーン』 ※半人半魚の女性型モンスター。船乗りに美しい歌声を聴かせ魅了し難破させる。  六巡目。 魔王『キマイラ』 ※ライオンの頭、山羊の身体、蛇の尻尾、蝙蝠の翼を持つ合成モンスター。口から炎を吐き一晩で森を焼き尽くす。 勇者『アラクネ』 ※下半身が蜘蛛の女性型モンスター。糸や神経毒で相手を動けなくする。  七巡目。 魔王『ミノタウロス』 ※牛の頭を持つ獣人モンスター。その豪腕と斧でどんな相手も真っ二つにする。 勇者『カーミラ』 ※女性の吸血鬼。拷問大好き。    八巡目。 魔王『ケルベロス』 ※三つ首の犬型モンスター。近づく者を容赦なく噛み殺す。別名、地獄の番犬。 勇者『バンシー』 ※ただ泣くだけの女性型モンスター。  両者の指名は被ることなく、順調にドラフトは進んでいく。  しかし魔王にはそれが面白くなかった。 (勇者め……特に目立った強さもないマイナーなモンスターばかり指名しおって……)  だが自分は指名通りのモンスターを獲得できているので文句を言うわけにもいかなかった。
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